2022年9月25日に行われた、第12回まえばし赤城山ヒルクライムのレースレポートです。
ちなみにGreeenLights Racing Teamでは私の他に、Eカテゴリ優勝(久保田)、Aカテゴリ準優勝(佐藤)という、すごい戦績となりました。
レースの目標
【年代別入賞できたらラッキーde賞】
グランフォンド世界選手権から帰国して、ほとんど何もできないままの大会参加だっため、優勝などは全く眼中になし。
前の日、調整でローラー乗るもftp 心拍で30wほどパワーが低かったので、今回は入賞できれば御の字と言う感じだった。
さらに、前の晩は20時に床についたが、起床時間の午前2時半まで、なぜかほとんど眠れず睡眠ゼロ状態😩(時差ボケ?)
てな感じだったので、全く気負わずに大会参加。
事前準備
1週間前のグランフォンド世界選手権が、ここ2週間でまともに乗った最後のライド。
赤城に向けては体重の維持くらいしか何もできなかった。(54kgくらい)
スケジュール的に非常にタイトだったので、良いリザルトが出せるとは全く思っていなかった。
強いて言えば、練習していないので疲労がほぼ抜けていたため、逆にテーパリングはできていた可能性があると、後から思った。(んー、世界選手権のほうが疲労が完全に抜けない状態で戦っていた可能性高い。。。)
それと2日前くらいから、軽くカーボローディングはしていた。ただ、1時間しかないレースなので体重が増えすぎない程度に本当に軽めにやった感じ。ちょいご飯の量増やす程度。
レース当日
睡眠ゼロだったが、知り合いのツイッターにツッコミを入れるくらいにはテンションが上っている。
レース4時間前くらいに、エナジージェル、おにぎり等で軽く食事。コーヒー。全部で500〜600kcalくらい。
ヒルクライムは1時間で終わるので、正直、普通に食べてればカーボローディングもいらないのではないかとは思う。(減量してた人はグリコーゲン減ってそうだから、やったほうがいいと思う。)
会場入りする前に、コースを15分くらいゆっくり登ってアップ終了。
荷物を預けてからの待ち時間がすこし寒かった。
レース機材
フレーム:S-WORKS TARMAC SL7
チェーンリング:36のシングル仕様(これで十分。アウターいらない。軽いほうがよい。)
スプロケット:R9200 11-30(これしか持ってない)
ホイール:alpinist clx(軽いのこれしか持ってない)
タイヤ:ミシュランpower TT(軽くて転がり抵抗すくないからこれ)
チューブ:revoloop race ultra(軽くて転がり抵抗すくないからこれ)
ヘルメット:evade2(重いけど安全性と空力重視で)
車体重量6.24kg + ボトルにドリンク半分くらい
※軽量化作戦でサイコンつけてなかったのでログはとってない。レースは先頭集団にいれなくなったら終わりなだけなので、サイコンを見る意味もないと思い今回はなしで行ってみた。結果的には、パワー出し過ぎにビビることがなく精神衛生上も良い感じw
レース展開とか
序盤戦 スタート〜旧料金所
序盤というか、スタートラインに入る前から、牽制合戦が始まり、かなりのスローペースで畜産試験場まで進む。遅いのでかなりの大集団。もはや人数もわからない。
サイコンがないので、パワーとか全くわからなかったけど、エリートカテゴリより、この時点で1分以上遅かったみたい。
微妙なペースは料金所まで続いたように感じていたが、他の人のレポートを見ると畜産から料金所までは5倍くらいだったらしい。あまり速く感じなかったし、集団も大きくバラけていなかった気がしていたので、そんなにパワーが出ているとは思っていなかった。(実は意外と調子が良かったのかもしれない。)
畜産から料金所にかけて番手を上げていき、料金所では5番手前後をキープ。後方で落車などもあったので、レースでは前方をキープするのが吉。
とにかく今日はダメダメだと思っていたので、無理をせず、とにかく集団について行けるところまでついて行くことだけを心がけて走っていた。
中盤戦 旧料近所〜姫百合駐車場
例年通り料金所過ぎの橋にかけてスピードアップ。そのままの勢いで後半の登りに突入。
料金所からの10分間は5.3倍くらいだったらしい。
ここで料金所付近まで40人ほどいた集団は数分で15名ほどに絞られる。
2019年はこれについていくことができなかったが、今回はちぎられる程ではない。でも無理はしない。
元気な人たちがさらにガンガンにアタック気味に仕掛け始める。
が、ついて行くしか作戦がないので頑張るw
ちなみにアタックがかかっても前方をキープしていると比較的楽に追いつくことができる。10番手くらいにいると、集団が伸びるので追いつくのに足を使ってしまう。やっぱり前方キープは大事。5番手くらいにはいたい。まぁ、そこにいるのが大変なんだけど。
姫百合あたりで集団は10名ほどに減少していたらしい。あとから同集団にいた息子氏に教えてもらった。
チームメンバー(Greeen Lights Racing Team)が自分を含めて息子氏と久保田さんの3人残っていた。
終盤戦 姫百合駐車場〜最終コーナー
この辺からさらに篩(ふるい)がかかり、残り3km地点では6〜7名ほど?に絞られていたような気がする。(たぶん息子氏はこのへんで脱落)
後ろを見て、集団が沢山いると萎えるので、料金所以降はほとんど後ろを振り返っていない。精神衛生上振り向かないのが吉。
が、横にチラチラとチームメンバー(50代)の見覚えのあるシューズが目に入る。
練習でいつもマイペース走法で追いついてくる、ヤバいクライマーおっさんk氏。
今日も後ろからプレッシャーを掛け続けてくる。実に気持ち悪いw。めっちゃ気になるw。でも負けたくないので頑張る。なぜなら自分のほうが若いからw
ちなみにk氏は50代の部で優勝。恐ろしいおじさんだ。
残り2キロ、1キロとなるにしたがって、小さなアタック合戦が始まる。自分はやっぱりついて行くのみ。ここまで来るとゴールまではついていけそうな感じがしてきた。
最終コーナー手前、最後の700mくらいで二人が抜け出し、10mほど先行する。
で、追いかける。追いつく。他にも追走が来たが、後ろは振り返らないポリシー。(たくさんいたら萎えるし。。)
ラスト400m
最終コーナーを抜け、最後の上りストレートで前方に3人。その後ろに張り付きロングスプリントに突入。
自分は4番手で前に食らいつく。
残り150mほど。
最後、スプリントを掛ける。みんな掛ける。全力。必死。全力。必死。
前の二人が、残り100mほどで失速。
自分の前の一人(桂さん?)が先行し、最後は自分と二人での先着争いに突入。
残り50m、前には一人だけ。勝ちたい。
一瞬だけど、自分の中では長い時間。
全開で踏む。ペダルを引き上げる。
一日何万回と積み重ねてきた動作を繰り返す。
そしてゴール手前数十メートル。最後の一人をさし切る。
しかし油断はしない。してはいけない。まだ行けオレ。
最後まで全力で踏み切れ。(先頭でゴールしたら、めっちゃかっこいいぞ! 浅はかだけど男の子の真理)
そして、
集団の先頭でゴール!
ちょい雄叫び。
「しゃーー!」
傍目には喜びいっぱいに見えたと思う。確かに嬉しかった。
でも実は、歓喜の感情よりは安堵と疲労感のほうが強い。やりきった。疲れた。本当か?
まだ実感のわかない優勝というタイトルに酔うほどには心が追いつかないが、多分嬉しいのだろう。
しかし、こんなときはきっと喜ぶもの、そんな理性的な思考が感情を後押ししてくる。難しい嬉しさが、地味に心に染み渡ってくる。
年代別優勝。グロスタイムだと総合1位。ネットタイムでは総合3位。
まぁ、よくここまで来たものだ。赤城山ヒルクライムといえば、富士ヒル、乗鞍に並ぶ日本屈指のクライマーが集う大会。
そこで優勝出来たということに、自分が一番驚いているような気がする。
一度は何かで日本一になってみたいと思っていたが、ヒルクライムおじさん日本一と思ってもいいのかな?。いや、自分で名乗るのはやっぱり恥ずかしいので、見かけたら呼んでほしい。「ヒルクライムおっさんキング」と。いや嘘ですw
こんないたって謙虚なワタクシですが、今後ともヨロシクお願いいたします。
レース後は一緒に走った方々と談笑。とても楽しかったです。本格的なヒルクライムレースは去年の富士ヒル以来。自分の実力が伸びていることが分かり、とても収穫の多いレースでした。
同年代2位だった中瀬さんは昨年の富士ヒル年代別チャンピオン。そんなすごい方に勝てたのもとても嬉しかったです。来年は更に厳しいレースになりそうですが、みんなで頑張ろうと称え合ってレースを終えることができました。
これほど大きなヒルクライム大会で優勝したのは初めて、というか、袖ヶ浦のおっさんずカップでしか優勝したことなかったので、自分の中でもヒルクライムでは過去最高に良い戦績を得ることができました。
ここまで、支えてくれた妻や家族、一緒に練習してくれた仲間に感謝です。
いろいろ思ったこととか
いつもスプリントでは負けてしまうので、最後にスプリントで勝てたのはすごく嬉しかったです。
ルール的には総合3位だけど、気分は総合優勝?w
7月、8月は月間3000kmくらい乗り込んできたので、最後のスタミナで勝てたのだと思う。
CTLはだだ下がってたので、こんなに登れたのは正直自分でも驚きで、なんで勝てたのか不思議でした。
あとから考えると、世界戦が最後の調整で、結果的に赤城にテーパリングが最高潮に達していた可能性がなくもないなぁと思ったり思わなかったりです。
自分は今日は調子悪いと本気で思っていて、積極的にレースを展開しなかったというか出来なかったのですが、それが結果的に足を他の人よりも残すことにつながっていたのかもしれない。
最終的に勝利できたのは、いろいろな偶然が重なっていたなぁと、本気で思う。だから、全然慢心できないし、先頭交代をしてぐるぐる回していた人たちは本当にすごいと思う。
来年はもっと積極的に自分らしいレースをして、また優勝できるように頑張りたい。
チームメンバーも頑張りました。Eカテ(50代)優勝、Aカテ(〜20代)準優勝。着実にメンバーも強く、速くなってきています。おじさんも若者もみんな自転車が大好き。年をとっても自分の成長を楽しめるのが自転車競技の良いところです。
我々のチームと練習してみたいという方は、GreeenLightsRacingTeam@gmail.com までご連絡を。
(おじさんでも4倍くらいの人たちの集いなので、本気で速くなりたいという人じゃないとついてこれないですがw)
チーム情報はこちらです。https://greeenlights-racing.com/
その他
Bカテゴリで優勝された幕田さんのレポートを色々と参考にさせていただきました。ありがとうございました。
https://note.com/maku_lyo/n/n486895d049b0
あと、動画はたぶん鬼引きしていた桂さんがアップしてくれたものがあります。ありがとうございました。一部画像を使わせていただきましたm(_ _)m
https://youtu.be/CpfiiWBoEVY
執筆:佐藤浩行
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