レポート
こんにちは、彰馬です。
さあ今年もやってきましたMt.富士ヒルクライム! 今年で16回目を向かえるこのレースは、日本最大級のレースでもあり、その参加人数はなんと約1万人!
世界遺産である富士山を舞台とし、全長24kmのコースで全国のクライマーたちが己の体の限界に挑みます。
平均完走率は98%もありますので初心者の方でも楽しんで走れるコースとなっています。
また、近くに富士急ハイランドもありますので、小さなお子さんがいるご家族でも楽しん で、大会期間を過ごせるでしょう。
今期はあいにくの雨模様でしたが、頑張って走ってきましたので、最後まで楽しんで読んでいただけると幸いです。
それではどうぞ
前日の流れ
受付会場は楽しい!
富士ヒルは前日受付のため1時頃会場入りしました。
駐車場は富士急ハイランドのを無料で利用することができますので、受付がてら空いた時間で家族や友人と富士急ハイランドに遊びに行くこともできます(笑)
しかも、富士急ハイランドは入園料が無料。なんとお得な事か! あっ、受付を行っている会場までは富士急ハイランドの駐車場から自走での移動か専用のバスになりますので、お気おつけを。
そして、さすがは日本最大規模のヒルクライムレースということもあり、多くの有名メーカーさんが出店していましたね。
フレームメーカーだと、ジャイアントやサーヴェロにBMC、トレック。極めつけにはピナレロ! しかも、ほぼすべてのメーカーのバイクを試乗することができますので、新しいフレームの購入を考えておられる方にはまさに目から鱗でしょう。
私自身も何台か試乗してみましたので、近日中にそちらのインプレ記事も書きたいと思っております。
その他にも、パールイズミやウェイブワン、カブトなどのアパレルブランドも多数出展されていたので、ゆっくりと色々なブースを回りながら、買い物に時間を使うのも楽しみの一つでしょう。
また、日本最大級ということもあり、前日のステージイベントも豊富で、今年はジロ・デ・イタリアで総合優勝を飾ったことのあるダミアーノ・クネゴ氏のスペシャルトークイベントも行われていました。
実はゴール後、ダミアーノ・クネゴ氏に偶然会う機会がありましたので、そちらは余談のほうで。
ホテルを予約するうえの注意
富士ヒルは前述したとおり、前日受付のため多くの参加者がホテルに泊まる方法を取られています。そのため、毎年、大会の半年近く前から、大会前日のホテルの空室が多くのホテルで埋まってしまうという現象が起きています。なので、富士ヒルに初めて参加する選手の方は非常に注意が必要です。
ホテル移動から当日の朝
温泉へ入ろう!
さて、受付を終え、会場を楽しんだら、いよいよホテルへ移動です。
と、その前に近くの温泉によることにしました。宿泊する予定のホテルは、大浴場が無いようですので、日ごろマンションの狭い浴槽に一人寂しく浸かっている私は、たまには広い湯船にゆっくりと浸かりたいのです(笑) ほんとマンション狭い…
富士急ハイランドの温泉を使いたい気も合ったのですが、あそこは少々値段が高いので、近くにあった泉水というホテルの温泉に入ることにしました。
ヒマラヤ岩塩風呂という温泉で、塩を含んでいるので海水みたいだなーと思いながら浸かっていたのですが、本当に海水のようで、説明に「3億年前の海水浴をお楽しみください」と書いてありました。
高校で日本史を習っていたので、ある程度日本史の知識はあるのですが、あいにく考古学的知識は皆無ですので、いまいち、3億年という数字にピンとこないものですね。とりあえず、ものすごく昔の海水に浸かれるとでも認識しておきます(笑)
効能に筋肉痛、関節痛、美肌に美容、冷え性、その他色々と女性やレース後の疲れを取るのに嬉しいことが多々書かれていましたので、レース後の疲労や日頃の疲れを取りに、立ち寄ってみるのはいかがでしょうか。
ホテルへGO!
ひとっ風呂浴びた後は、温泉の近くにあったガストで夕食を済ませ、宿泊予定のホテルに移動しました。今回は、「モーニングサラダ」という河口湖の湖畔付近にある、ペンションに宿泊しました。お部屋は本館のペンションではなく、その隣にあるコテージです。
お部屋はモダンな感じに仕上がっており、非常に静かで居心地が良い部屋でした。ダブルベッド仕様なので、カップルにオススメですね。おっさんと泊まった私は……
本館の隣にあるコテージなので、隣室の宿泊客を気にする方にはうれしいお部屋です。
わかる人にはわかるかもしれませんが、実はこのコテージ昔実際に使われていた昭和30年代に製造された準特急を改造して、お部屋にしているそうです。
なので、ところどころに電車の持ち味が残されていて、レトロな雰囲気も楽しめることができます。
夜7時にチェックインしたため、外が暗く外装の電車感に気づけなかったので、扉を開けた時、視界に電車のドアが飛び込んできたときは非常に驚きましたね。
一瞬どこか別の空間にでも飛ばされたのかと思いました(笑) なかなか経験できませんからねえ。電車に泊まるって。
で、これが当時の写真です。
今回は素泊まりでしたが、朝夕おいしい洋食を頂けるプランもあるそうなので、ご家族や恋人と訪れてみるのはいかがでしょうか。
当日の朝から出走まで
当日は朝4時に起床しました。朝食は消化を考えて、前日買っておいた、おにぎり2個と卵焼きをスタートの3時間前に取りました。
夜中に目が覚めた時、外が雨の音でうるさかったのでもしや中止なのでは!? と思いましたが、杞憂に終わりウェブページで予定通り行いますのページを見た時はひと安心でした。
霧雨の中、5時前にホテルを出発し、この日も駐車場となる富士急ハイランドへ向かいます。
駐車場に入るまでの通路が多くのレース参加者で混んでおり、なかなか入場できませんでした。荷物預かりが6時終了なので、スタート会場までの移動も考えると時間もギリギリ(汗) 来年はもっと早く行こうと心に決めました。
無事駐車場に入れた後は急いで自転車の準備です。タイヤに空気を入れ、チームジャージに着替えました。
今回のレースは、雨の中走ることが考えられたので、雨防止と保温を兼ねて体中にべっとりとワセリンを塗っていきました(笑) レース後お風呂に入るときは、しっかり落とさないと…
準備を終えたら、アップがてら少しハイペースで会場に向かいました。走行中、ワセリンが良い感じに雨をはじいてくれていたので、雨の中走るときは必須かもです。
会場に着いて荷物を預けた時に「残り3分でーす」とアナウンスが聞こえてきたので本当にギリギリでした。移動中に結構な人数を抜いてきたので、荷物を預けられたか心配ですね。
さて、荷物を預けたら後は出走を待つのみ。ゴミ袋で作った簡易雨ガッパを着ながら、体育館でストレッチをし、レースに備えます。
ゴミ袋雨ガッパは意外と暖かいので、寒い日のレース待ち時間は非常におすすめです。着た後は出走前にゴミ箱にポイするだけ! 便利!
スタートからゴール
あの、一応言っておきますと、今回の富士ヒルは基本一人でずっと走っています。なので、一人タイムトライアル状態になっているので、その辺はご了承ください。
一合目まで
富士ヒルはスタートから一合目までの5kmが一番厳しい区間になっていますので、この区間は結構脚に来る感じがしました。
富士ヒルは優しいことに1km区間ごとにその区間の勾配が親切に書かれています。5km中4kmの区間は勾配6%以上あって、確か、一合目までの平均勾配がストラバで6%だったと思います。あれれ~? おかしいぞ~? 富士ヒルの最大勾配は7.8%のはずなのに、どこかに平均8%があったような… それに、数字以上に走っている感じでは勾配を感じました。
ともあれ、一合目はまだ序盤。自分のペースを崩さず淡々と登っていきます。霧雨の中走っているので、ワセリンが水をはじくのがいいのですが、気温まではどうにもならず、若干の寒さも感じられました。
そういえば、Dグループの選手の中に、近代ツールドフランスを初めて走った今中大介選手もいたそうです。
三合目まで
一合目から3合目までは似たようなコースが続いていました。アップダウンとまではいきませんが、平坦気味のところが出てくる階段状? の区間なので、ここでは、少しばかし後ろから来た人に、ドラフティングさせてもらいました。
路面がぬれているので、後ろに付いていると非常に水が顔に飛んできましたね。サングラスは見えないわ、口に泥は入るわで、大変でした(笑)
ここまでで、12km近く走っているのですが、いや~、長い! 道端の表示を見ても五合目まで、残り10km以上あるとか嫌になっちゃいますね。
ハルヒルならとっくに走り終えてますよ。なんなら、もう一本って距離ですから、軽い絶望を感じました。
また、10分走をメインでやっていたせいで、30分過ぎくらいから、脚への疲労が大きく感じられてきました。やっぱり、20分走の方がいいのかな……
しかも、ここにきて、雨脚が強くなってきたうえ、標高のせいもあり、非常に寒いです。腕がかじかんで、ここら辺からダンシングができなくなってきましたね。
三合目から大沢駐車場まで
ここら辺から勾配が前半と比べて単調になるため、走っている分には少し走りやすかったです。
似たようなコースだと、赤城山とかですかね。勾配が緩くなる関係があり、一番ドラフティングが効果を発揮する区間でもあるとおもいます。
本当はドラフティングをやりたかったのですが、この時点ですでにヘロヘロだったので、後ろに着くことすらできませんでした。
非常に寒いので、走っていて低低温症になるんじゃないかと疑いだした区間でもありました。
ゴールまで
さて、いよいよゴールまで残り6km。ここからは気力の勝負です。
大沢駐車場を過ぎて、少し行ったところに山岳スプリット区間という1kmのタイムを競う区間があるので、力試しに、飛ばす人もいるようです。私はペースを保つのでいっぱいいっぱいだったので、飛ばすというそんな余裕はなかったな(笑)
残り2kmくらいから勾配がグッと緩くなり…… いや、むしろ下っていました。ここはかなり怖かったですねー。雨で路面がぬれているうえに、雨と雲で先が見えないので、もう、殺しにきてます。
しかも、後ろをチラッと向くと、何人もの人が私を先頭に風よけに使かっていました(笑) むしろこっちが風よけに使いたいわ!
そして、最後の最後で待っていたのは斜度7%越えの坂。ここで、後ろにいた人に一気に抜かれました。でも、ここを越えたらゴール。最後の力を振り絞って、ゴールゲートをくぐりました。
余談
ゴール後、両腿の裏がつって動けなくなってしまったので、救護テントに運ばれてしまいました(笑) しかも、案の定軽い低体温症になったのでテント内で震えていました。
私のほかにも一人低体温で、テントにいる人がいましたね。
テントでしばらく毛布に包まっていると、打撲したといって陽気な外国人の方が3人入ってきました。
ここまでは、ここまでは良いんですよ。何とその中の一人が、あのダミアーノ・クネゴ氏でした。いやー、思わず声を上げてしまいましたね。まさか、こんな近くでお目にかかれるとは思っていませんでしたから。
しかもそのあとには、今中大介さんもテントにやってきました。
右にはジロ総合優勝者、左にはツールドフランスを走った選手。もう、テント内はカオス状態です(笑)
二人とも私に大丈夫ですかと声をかけてくださって、非常に優しい方たちでした。まさに、怪我の功名。
非常に長いレースでしたが、終わってみると最初から最後まで楽しいに尽きるレースでした。目標としていた、ジュニアの部では入賞できなかったので、そこは少し悔しさが残りましたね。来年も参加するので、今度はゴールドを狙っていきたいと思います。
それでは! see you!
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