こんにちは。Mr. Goldです。
と、言ってはみたが実に恥ずかしい。
ヒゲ坊主な44歳です。(群馬県在住.当サイト管理人ショウマの父親)
でも、よく考えてみると、これまでの人生で一番努力したと思うんです。本当。
よくここまで続けてこれたな、この年齢で。って。
だから許してほしい。
「Mr. Gold」と名乗ることを。
いや嘘です。恥ずかしいのでそんな名では呼ばないでください。ごめんなさい。
でも速いのってカッコいいですよね。
楽しく乗れればいいと言う人もいますが、私は速いのが楽しいのです。
だから、「富士ヒルでゴールド取りたい!」
そう思ったのは必然。
ロードバイクを始めたきっかけの地元のヒルクライム大会。
アルミフレームの中学生にボロクソに負けることしかできませんでした。
大人の財力で手に入れたフルカーボンのビアンキさんが泣いていました。
「君、遅いね。。」
って。
だから誓ったのです、俺は富士ヒルでゴールドを取る男になる。と。
あれから5年。
コツコツ(たまにグダグダ)とトレーニングを続けて、ついにゴールドまで来ました。
「ねぇビアンキ、おいら速くなったよ(´▽`)v」
さて、前置きが長くなりましたが、2021年第17回Mt.富士ヒルクライムチャレンジの結果をご報告いたします。
これからゴールド獲得をを目指す30代40代おじさんたちの参考になれば嬉しいです。
レース結果
タイム:64分7秒
順位:年代別5位(44歳)
リング:ゴールド(GOLD)
公式リザルト結果タイムまとめ
当日の体と機材のスペック
・海抜0m付近でのFTP:PWRパワーウェイトレシオ4.8倍前後(たぶん。ちゃんと測ってない。きついので測りたくない。。)
・VO2MAX:69(ちゃんと測ってない。ガーミンに勝手に出てるやつ。)
・体重:53.5kg〜54kg(当日未測定。普段は55〜56kg)
・バイク:supersix evo hi-mod 重量約6.5kg(サイコン、ボトル含む)
・シューズとジャージとヘルメットとグローブ:重量約1kg(測定してないけど)
・総重量:61.5kgくらい?
・ギヤ:クランク(50:34)、スプロケ(25-12)
・タイヤ:corsa speed 25
・ホイール:アイオロス3(チューブラー)
レース戦略
・とにかくゴールドトレインに乗る! 以上。
自力でゴールド狙えない以上、集団について行けなくなったら終わりだし、集団を飛び出しても疲れるだけ。ゴールド取れるかどうかの命運は集団の方々に預ける以外にない戦略です。
戦術的には、
・大きい集団なら前半は前方20番手以内、後半は10番手以内
・飛び出さない。なるべく空力を考えて走る(後半に体力を残せるように)
・緩斜面ではスピードが上がるので加速でおいていかれない(加速時パワーを惜しまない)
・勾配が上がると後半は辛いが食らいつく
・4合目を過ぎた緩斜面まではとにかくついていく。スピードが一気に上るので、食らいつく
という感じでした。
要約すると「前半楽して後半気合を入れろ」ということか。。
レース本番
ここからがレースの本番です。
スタート前にゴールドトレインを組んでいく皆さんにご挨拶して、当日の走り方などを教えてもらいました。アフロさんはじめ、皆様ありがとうございました!
スタート〜1合目(228w 18.8km/h)
ゴールドトレインの方たちと談笑しながら計測地点へゆっくり移動。
計測地点からはレースに集中。
ゴールドトレインの中程20〜30番手くらいでスタート。
1合目までは上りのきつい区間だったが、トレインが意外と遅く8割程度の力で進んでいる気分。逆にこのペースでゴールド行けるのかが不安になっていた。
(あとからパワーを確認したらそんなに楽してない。カフェインとアドレナリンでおかしくなっていただけっぽい。高地効果考えるとsst上限くらいか。)
しかし、一人でゴールドを目指せる脚力もないので、集団の前を牽引している歴戦の猛者たちにペース配分は委ねるしかできないため無理せずついていく。
一緒に参加していた息子の姿が見えない。どうなったのか気になる。
途中から集団が伸び始めていたので、少しづつ番手を上げて、15〜20番手くらいをキープ。
ポイント
ちなみに、このゴールドトレインのスタート時の人数はおそらく公言していない人を含めると50人近くいて、中にはシルバークラスの方も多く、開始数分でトレインは50m以上の長さになっています。
後ろの方では中切れが起こって、先頭集団から早々に切り離されるという人も多かったようです。実は一緒に出場していた20歳の息子君も中切れに巻き込まれてました。かわいそうに。。
大きなトレインに乗るときは20〜30番手より後ろには行かないようにしたいですね。
2合目〜3合目(229w 21.8km/h)
平均パワー的には変わらず、まだ苦しい感じはしないが、勾配区間から緩斜面に入るときに急激に集団の速度が上がるので、千切れないようにパワーを上げ下げするため、インターバルがかかる。
ここで脱落していく人が結構いたと思う。集団の後ろにいるほど追いつくのに脚を削られるので、15番手くらいはキープしないと危ない。
落車ヒヤリ事件
途中、左側を走行中の集団をゴールドトレインが追い越すタイミングで自分が直進中に、左集団の人が私の方に斜行してきた。
避けようとするが、同タイミングで右側を走行していた人が自分の進路を塞ぐ形で前方に斜行(マジかよ(・・;))。
減速したが進路を塞がれ行き場を失い、大きくバランスを崩して、斜行してきた左の人にもたれかかってしまう。
ここで、左の黒いジャージのお兄さんがしっかりと押し返してくれて、バランスを取り戻すことができた。左の方が上手い方で本当に助かりました。
とっさに「ごめんなさい」と叫んだが届いただろうか。
まじでお礼がしたい。ありがとう!
3合目〜大沢駐車場(226w 22.3km/h)
知り合いのTOMさんが先頭集団にいてこの辺で合流。一緒に登る。
3合目付近になると風が強く吹き始める区間となった。トレインを組んで後ろについても風の影響をかなり受けるので、脚を削られ始める。なんとかついていく。
なるべく脚を使わないために、極力エアロなポジションとドラフティングの効く位置取りを心がけて進んだ。ここで離されるとゴールドは無い。
4合目以降の高速区間で先頭集団に置いていかれないように、位置取りを上げる。10番手以内をキープ。
平均パワーは変わっていないが、標高が上がり酸素が薄いのでFTP走くらいの負荷だと思われる。
大沢駐車場〜ゴール(234w 26.0km/h)
ここまで比較的一定のペースで走行していたゴールドトレインが、大沢駐車場付近から一気に加速。
先頭集団を引いていた宇賀持さんたちが想定タイムより遅いことを察知してペースアップしたらしい。
これについて行かなければタイムが出ないと判断して、残っていた脚を使いなんとか食らいつく。ここから平坦区間までの上りはハイペースで進む。離されたら平坦で失速するからなんとかついていかなければ。きつい。
自力の差
平坦区間直前で前方を走っていたタクさんが若干減速。それを抜いて引っ張る。
ここで脚を使い果たし、平坦区間初期段階でpwr5.2倍の持ち主が引く超高速トレインから早々にちぎられる(; ・`д・´)。
完全に実力差が出た。仕方がないが悔しい。あと10秒踏めれば追いつけたかもしれない。
これ以降ゴールまで2.5kmくらい独走で頑張るが、全然パワーが出ない。追走の若者と思われる二人に抜かされる。先頭からは20秒から30秒は離されただろうか。
ゴール直前最後の上り区間
しかし、平坦区間は幸い追い風だったので、タイムはあまり増えずに最後の上りに突入できたと思う。
崩れた橋を過ぎた時点でタイムは62分30秒くらいだったような記憶があるけど曖昧。
2分あれば登りきれるからゴールドは行けそうだとほぼ確信するが嬉しさはこの時点では無い。
ここまで来るとタイムを出したい。だって早いほうがカッコいいじゃん。
俺がんばれ!。身体がんばれ! これまでの努力を思い出す。 行け!
年代別入賞が何位なのかも知らなかったが、とにかく一秒でも早くゴールすることを考えて、ダンシング開始。パワーが残ってなくても、ダンシングだとftp程度は出せることを経験していたので、坂中盤までダンシングでねばる。
先程抜かされた人が10m前方にいる。
Zwiftレースでいつも諦めてしまうゴールスプリントだが、この人が同年代なら負けたくないという気持ちで、最後の50メートルを全力加速。脚ちぎれそう(;´Д`)ハァハァ
ゴール直前で抜かされた2人を抜き返し、ゴール! イエス!
オレガンバッタ(;´∀`)
最後は出し切れたぞ! 悔いは無し!(ちょっとあるけど)
ここで踏んでいなかったら順位は確実に下がっていた。あぶねーー。
あとから知ったが6位とは2秒しか差がなかったので、心臓飛び出るかと思ったけど、最後頑張って本当によかった。
まじで良かった。とても不思議な気持ち。
(副賞の富士山染タオルは大事に使います!)
神様ありがとう。
マジ感謝しかないっす(∩´∀`)∩
ゴール後
(チャリ仲間と息子君)
間違えて入賞、あわよくば優勝、なんてゴールしてから思ったが、結果は年代別5位でした。ゴールド取りたいと思って参加した大会だったので十分すぎる結果です。
ゴール直後は実感が全然わかなかったけど、ずーっとゴールド取ったんだなぁって気持ちが心の片隅に今もあります。
嬉しいというよりもちょっと誇らしいという感覚。ここまで来るのに5年かかってるので、やっぱり嬉しいのかな。
結果よりもプロセスが大事ってのもわかるけど、やっぱり結果が出ると嬉しいです。でももっとできたのかもって思うと悔しい気持ちもある。
こんな風に感情が動いて喜んだり悔しがったりって、若いときには沢山あったけど、この歳で体験できるっていいですよね。生きてる実感が持てます。
目標持って楽しんで頑張れるって、恵まれてるなーって本当思います。
息子と一緒に頑張れるのも楽しい。
40代でゴールド目指してる人。一緒に頑張りましょー。
来年は45−49歳の年代別で優勝できるようにがんばります!
<2022年第18回Mt.富士ヒルクライム Stay Gold.>
(ちょいと優勝は自分で書いといてなんとなく恥ずかしい。。。(-.-;))
以上です。
これ以降は自分用のメモみたいなものなので、気になる方だけ御覧ください。
当日 起床〜レーススタートまでの行動
3時半 起床(スタート3時間前までに朝食食べるため)
4時 朝食(おにぎり2個、蒸しパン1個、サラダチキンバー1本、合計1000kcalくらい)
5時 駐車場へ移動。軽くアップ。
6時 スタート会場へ移動しながらアップ。ゴールドトレイン組む人たちにご挨拶。
6時15分 サプリ摂取(カフェイン100mg、BCAA、アルギニン、グルタミン、カルチニン。ジェルでエネルギー補給しようと思ったけど、朝食が消化されてなかったのでやめた。)
6時45分 スタート(カフェイン再補給100mg)
前日の行動
高地順応少しでもしておきたかったので早めに現地入り。
車で富士山を登り、午前9時に5合目到着。
ローラー走。軽くアップしてftp80%くらいで5分ほど踏んでダウンしておしまい。30分くらいしか乗ってないけど意外と息が上がる。ゆったり筋膜リリースも。
5合目で仲間とお昼を食べて(焼き鳥定食)12時頃に受付会場へ移動
16時頃温泉に行って脚をセルフマッサージ(かなり痛かったけどだいぶ筋肉が柔らかくなった)
18時夕飯(チキンステーキ。ご飯大盛り。体重増えたかも。)
20時就寝(寝る前にサプリを補給。マグオン、システムウェル、ビタミンB、カルチニン、オメガ3オイルなど。マグオン以外は普段から摂取している。)
当日までのトレーニング概要
CTL:80(1月のCTL40から徐々に練習量を増やしてこの値になったのは5月下旬)
週末はヒルクライムを含んだ150Kmくらいのチーム練習
平日はZWIFTのレース(約1h)を週3回くらい(ワークアウトは気持ちが持たない。。)
トレーニング詳細はストラバで確認できます。
↓
Strava
富士ヒルメモ
緩斜面手前はダンシングで数回加速
最後の平坦区間まで出し切れればあとはドラフティングで行ける
平均勾配5.2%なのでドラフティングとエアロポジションが大事
一合目までは上げすぎない。とにかく前についていくだけ。調子に乗って引かないこと。
5%で20kmhが目安
勾配がきついのは最初の10分。ここを踏みすぎずについていくこと。
時速20kmh以下の区間は勾配がきついと思われるので、遅れないように注意。それ以外の高速区間はドラフティングを使い楽をすること。
ドラフティング効果
各スピードでのドラフティング時の削減パワー(目安)
13w@20kmh
23w@25kmh
37w@30kmh
56w@35kmh
82w@40kmh
112w@45kmh
その他
・富士ヒル1週間前
テーパリング
筋膜リリース、マッサージ
グリコーゲンローディング
祈り(神頼み)
機材整備
・前日の食事(朝:チキンバー、おにぎり2個 昼:焼き鳥定食 夜:チキン定食)
・前日のサプリメント
寝る前(マグオン1袋、システムウェル1錠、オメガ3、プロテサンR 1袋)
・当日
起床 3時半(4時にご飯を食べるため。3時間前)
アップ 軽く15分+1分走(90%) 2本+2分走(95%)1本
出走前のサプリメント
30分前(マグオン1袋(足攣り防止)、BCAA(10g)、グルタミン(5g)、アルギニン(2g)、カフェイン(100mg)、カルチニン少々)
出走直前(カフェイン 100mg)
ドリンク(マルトデキストリン20g、BCAA5g、グルタミン5g、塩1g、ビタミンC少々(味付け))
・アフロさんからのアドバイス
FTPの高さよりもペース配分が大事
勾配高いところはペース走り、緩斜面はトレインの特性を生かして高速巡航
・アドバイス
後半は酸素も薄くなるので、持久力が高くないと持たない可能性大。走り込みしておきましょう。
実は20分FTPよりも持久力のほうが大事かも。FTPは実際に60分出せるパワーを参考にすること。
つまり1時間踏める体にしておかないとだめってことです。10分走で鍛えて20分計測のFTPのPWRパワーウェイトレシオが5倍あっても60分踏めないならアウトになる可能性高いです。
なお、PWRパワーウェイトレシオは5倍必要という説が結構ありますが、富士ヒルは集団での走行や位置取り、風向きなどなど、運や戦略などの要素も絡み合うので、上手くやれば4.7~4.8倍でもGOLD獲得できると思います。というか獲得してます。
確かに5倍あれば余裕をもってゴールド獲得できるかもしれませんが、知り合いには5倍でもダメだった人もいます。
なので、パワーだけじゃなくて自分なりの戦略をもって挑むようにすることをお勧めいたします。
でも、まずは4.8倍は確保しておきましょう。(最低4.7倍くらいを目安)
コメント
コメント一覧 (2件)
ゴールドおめでとうございます。
参考になります。
落車寸前の映像がたまたま映っててyoutubeにあがってますが、僕は佐藤さんは悪くないと思っています。
(まぁ相手の人も必死だったのでしょうがなかったと思います)
HSさん、コメントありがとうございます!
落車しそうになったアクシデントは、レースなのでよくあることですが、気をつけないといけないですね。
JBCFのレースでは毎回のように発生してます。
相手の方もうまく押し返してくれたので、お互いに落車せずに済みました^^;
バランスを崩して接触されたら押し返してあげるのが基本なので、相手の方の対応はとても良いものでした。
映像だけ見てネガティブなコメントしてる方は、競技としてレースしたことない人だと思うので、しょうがないと思います。
順位を競うレースは危険も多いので、今後も気をつけて行きたいと思います!
ありがとうございました!