こんにちは、ショウマです。
初心者の方はロードバイクを初めてある程度すると、「ハンガーノック」という言葉を耳にすると思います。
ハンガーノックは体力のないスポーツ初心者や、子供や老人に起こりやすい症状だと思われがちです。しかし、運動する人であれば誰でも起こり得る症状です。
ツール・ド・フランスでは、2013年の第18ステージでクリス・フルーム選手がチームカーから補給食を受け取れず、ゴールまで残り5km地点で発症した例もあります。プロの選手でもハンガーノックになるのであれば、初心者の方は尚更です。
今回はハンガーノックの危険性と、距離別の補給計画、コンビニで買えるおすすめの補給食について具体的に紹介していきます。
ハンガーノックとは?定義と症状
ハンガーノックとは、運動中に血糖値が低下し、極度の低血糖状態になることを指します。いわば車のガス欠状態のようなものです。
特に長距離ライドで補給を怠ると起こりやすく、体に力が入らない、意識障害など運動パフォーマンスの低下に繋がり、走行中の危険が増すので注意が必要です。
よくロードバイクを始めたばかりの初心者は補給の重要性を理解していない方が多いので、ハンガーノックになりやすい傾向にあります。
ハンガーノックの主な症状
- 突然の疲労感
- 動悸、息切れ、めまい
- 吐き気
- 頭痛
- 寒気
- 冷や汗
- 手足、指先のしびれ
- 意識障害
ハンガーノックの前兆
ハンガーノックの主な前兆として、空腹が挙げられます。少しでもお腹が空いたと感じたら、それはすでに危険信号です。お腹が空いたと感じた時にはすでに体の血糖値がかなり低下し始めているので、そのまま無視して走行を続けるとハンガーノックになってしまいます。
補給の基本ルール:糖質重視で脂質・食物繊維は避ける
ライド中の補給食は「脂質と食物繊維が少なく、糖質が多いもの」が鉄則です。脂質や食物繊維は消化に時間がかかり、その際にエネルギーを使ってしまうため、ペダルを回すための筋肉にエネルギーが行かなくなり、パフォーマンスが落ちてしまいます。
食品のパッケージ裏の成分表示で脂質量をチェックしましょう。菓子パンの場合、脂質量が5g以上だと多い目安です。あんぱんなどはたいてい5g以下です。
ライドの目的がグルメの場合は、脂質の量などは気にせず楽しみましょう。

距離別補給計画(50km / 100km / 200km)
走行距離によって必要な補給の量とタイミングは変わります。ここでは距離別の具体的な補給計画を紹介します。
| 走行距離(時間目安) | ライド前の食事 | ライド中の補給 | 補給のポイント |
|---|---|---|---|
| 50km(約2時間) | ごはん茶碗1杯(約250kcal) | 基本的に不要。スポーツドリンクでOK | 相当激しく乗らない限りハンガーノックの心配はない |
| 100km(約4~5時間) | ごはん茶碗2杯(約500kcal) | 1時間ごとに200~300kcal(おにぎり1~2個分) | 前半は固形物、後半はジェルに切り替えると胃腸に優しい |
| 200km以上(長時間) | 前日からカーボローディング。当日朝は800kcal程度 | 1時間に200~300kcalを絶え間なく摂取 | 固形物は休憩時に、ジェルやドリンクは走りながら |
体重や運動強度によって消費カロリーは変わります。一般的に、体重60kgの成人が自転車で20kmをサイクリングしたときの消費カロリーは約500kcal、レース強度だと1000kcal前後と言われています。
コンビニで買えるおすすめ補給食と選び方
日本はどこでもコンビニがある国です。3大コンビニチェーン(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン)は全国に展開しており、都市部では数百メートルおきに存在します。そんなコンビニをライドの補給地点として活用しない手はありません。
ここでは、補給の基本ルールを踏まえたコンビニで買えるおすすめ補給食を紹介します。
コンビニ補給食5選
- 塩おにぎり(海苔なし):余計な具材がなく、消化が良い。海苔は食物繊維なので、ライド中は避ける。
- 羊羹:糖質の塊で脂質がほぼゼロ。安くてカロリーも高く、コンパクトで携帯しやすい。
- 黒糖わらびなどの固形ゼリー:疲れて固形物が喉を通らなくなったときでもツルンと飲み込める。
- ラムネ:ブドウ糖の塊。脳のエネルギー源になり、峠の手前など集中力を高めたいときに最適。
- 団子などの和菓子(あんこ、みたらし団子等):脂質が少なく、お米が原料なのでエネルギー効率が良い。
補給食の種類と特徴比較表
| 種類 | メリット | デメリット | おすすめシーン |
|---|---|---|---|
| ジェルタイプ(inゼリー、アミノバイタル等) | 吸収が早い、手を汚さず食べられる | 腹持ちが悪い、価格が高い(1個200~300円) | 後半の補給、緊急時の糖分補給 |
| 固形タイプ(あんぱん、羊羹、おにぎり) | 腹持ちが良い、コスパが良い | 走りながら食べにくい、喉に詰まりやすい | 前半~中盤の補給、休憩時の補給 |
| ドリンクタイプ(スポーツドリンク、コーラ) | 水分とエネルギーを同時に補給 | 糖度が高いと胃に負担がかかる場合がある | こまめな水分補給と同時にエネルギー補給 |
水分補給と塩分補給の方法
夏場のライドでは1時間に約1Lもの汗をかきます。1Lの汗には2~6gの塩が含まれているため、水だけを飲むと体内の塩分濃度が下がり、低張性脱水を引き起こします。
具体的な水分・塩分補給のポイント
- スポーツドリンク:1時間に500ml~1Lを目安に飲む。おすすめはポカリスエット(糖質・ミネラルバランス良好)。
- 経口補水液(OS-1など):炎天下で2時間を超える過酷なライドでは、スポーツドリンクだけでは塩分補給が追いつかないため選択肢に加える。
- 塩タブレット:1粒に0.1~0.2gの塩分。必要な量を考慮すると、それなりの量を食べる必要がある。
- 氷菓(ガリガリ君、アイスボックス等):深部体温を下げる効果が期待でき、糖質と水分の補給もできる。
カーボローディング(前日の食事計画)
3時間を超えるようなロングライドの前日には、炭水化物を豊富に含む食事を摂ることが重要です。ご飯やパスタ、うどんなどの炭水化物を前日に摂ることで、筋グリコーゲンとして筋肉の中に糖質を蓄えることができます。
普段の夕食のボリュームを少し増やし、たんぱく質や脂質を炭水化物に置き換えるメニューがおすすめです。
実際のハンガーノック体験談
ここでは、僕が実際にハンガーノックになった時の体験談を書いていきます。
ハンガーノック体験談
その日は自転車で父と海まで行こうと大雑把な企画を立て、川を下って海まで走りに行きました。まだどちらもロードバイクを初めて1年くらいだったので、補給に何も気を使わず片道170kmくらいを走りに行ったのですが、まあこれがヤバかったです!
補給は何をどうとって良いか考えてもいなかったので、僕はとりあえず、気が向いた時にカロリーメイトを食べるようにしていました。しかし、5時間くらい走ってから体に異変が起き始めました。
僕:「なんか、体に力が入らなくなってきた…」
もうこうなってしまってはかなり手遅れです。その後は少し休憩を増やして目的地へ向かいましたが、いかんせん体が食べ物を拒絶して、カロリーメイトが全く胃に入らなくなってしまいました。
父はハンガーノックになりませんでしたが、僕は普通に気持ち悪かったです。
なんとか無事に目的地の海にたどり着きましたが、原因はやはり補給の少なすぎですね。朝ご飯は食べたのですが、お昼は「補給をとってるからいいや」と無視していたので、ここで何かカロリーが高いものをガツンと食べておくべきでした。この時初めて補給の重要性を痛感させられました。
ハンガーノック発症時の緊急対処法
万が一ハンガーノックになってしまった場合、以下の手順で対処してください。
- すぐに安全な場所に停車する:無理に走り続けると危険です。
- 吸収の速い糖分を摂取する:ジェルやスポーツドリンク、ラムネなどが効果的です。固形物は胃に負担がかかるため避けましょう。
- 10~15分程度休憩する:糖分が吸収され、血糖値が回復するのを待ちます。
- 回復を確認してから再開する:無理は禁物です。回復したと思っても、しばらくはゆっくり走りましょう。

補給食の種類と選び方のポイント
補給食を選ぶ際のポイントをまとめました。
- 成分表示をチェック:脂質が5g以上は避ける。糖質が主成分のものを選ぶ。
- 携帯性:ジャージのポケットに入るコンパクトさ。
- 食べやすさ:走りながらでも食べられるか、休憩が必要か。
- コスパ:羊羹やあんぱんは100円以下で高カロリー。ジェルは便利だが割高。
よくある質問(FAQ)
Q. 補給食はどこに収納すればいい?
A. サイクルジャージの腰のポケットが取り出しやすいです。フレームバックやトップチューブバッグに収納するのも便利です。
Q. 補給食の代わりにコンビニで買えるものは?
A. バナナは糖質と栄養素が豊富で人気です。ブラックサンダーなどのチョコレート菓子もエネルギー補給になります。
Q. 補給食は自作できる?
A. おにぎりやロールサンド、手作りのドリンクが人気です。おにぎりは具材を梅にするなど工夫することで傷みにくくなります。
Q. 補給食を摂取するタイミングは?
A. 空腹を感じる前、喉が乾く前に補給することが大切です。1時間に1回は必ず補給するようにしましょう。
Q. カロリーメイトは補給食として適している?
A. カロリーメイトはカロリーの半分が脂質なので、一般的な補給食としてはおすすめしません。メーカーはトランス脂肪酸量を低く抑えているとしていますが、ライド中の補給には糖質主体の食品の方が適しています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回はハンガーノックの危険性と、具体的な予防策についてまとめました。
- ハンガーノックは年齢や性別関係なく起こるもの。近場のライドだからと油断しない。
- 補給の基本は「糖質重視、脂質・食物繊維は避ける」。
- 距離に応じた補給計画を立て、空腹を感じる前にこまめに補給する。
- コンビニでは塩おにぎり、羊羹、黒糖わらび、ラムネ、団子などがおすすめ。
- 水分補給と塩分補給も忘れずに。夏場は特に注意。
- 万が一ハンガーノックになったら、安全な場所で停車し、吸収の速い糖分を摂取して休憩する。
最悪の場合、気を失うこともあるので、重症な時は救急車を呼びましょう。皆様のサイクルライフがより良いものになりますように!







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